相続に戸籍が必要な理由

相続に戸籍が必要な理由

 

相続に戸籍が必要な理由

身内が亡くなり、相続が発生すると、色々な手続をするのに亡くなった方の出生から死亡までの戸籍が必要となります。

誰かが亡くなった時に、遺産としてまず思い浮かべるのは、銀行、郵便局などの預貯金や亡くなった方が住んでいた土地・建物ではないでしょうか。

そして、被相続人(亡くなった方)の銀行、郵便局などの預貯金を引き出したり、解約したりするのには、金融機関から必ず被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本と相続人の戸籍謄本を要求されます。
また、被相続人の土地・建物の名義変更をするときにも、法務局へ被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本を提出しなければなりません。

これらは、原本を提出しなければなりませんが、金融機関等がコピーをとって、返却してくれますので、それぞれ1通ずつ取り寄せればいいわけです。



さて、ここから表題の件に入りますが、なぜ出生から死亡までの戸籍が必要となるのでしょうか?

答えは、相続人を確定するためです。

相続人の確定なら、被相続人の戸籍謄本をとればそれで済むのではないかと思われた方もいらっしゃるでしょう。
しかし、それだけでは、相続人の確定はできません。

まず、亡くなった方の死亡の記載のある戸籍謄本を取ってみると、よくあるのが、相続人である長男、長女などの子供が大分前に結婚して新戸籍に移り、その戸籍に一切載ってないということです。
戸籍から抜けて、新しい戸籍に移ったりする場合、抜けた人の名前の欄に✖印がつきます。
本来、それで抜けたことが分かるのですが、最新の戸籍はコンピューター化されていて、そのコンピューター化される前に、戸籍を抜けた方は、コンピューター化した後の戸籍には全く載りません。
つまり、✖印が付いた名前も消えてしまっています。
現在の戸籍にはいない人なので、載せなくてもいいといえばいいのですが・・・。

そうすると、ひとつ前の戸籍に遡り、コンピューター化する前の戸籍が必要となります。
この戸籍を、改製原戸籍といいます。
その謄本が必要となるので、改製原戸籍謄本を取り寄せることになります。

ここで、一つ遡り、長男、長女などの記載が出てきたとします。
しかし、それで終わりではありません。

なぜなら、亡くなった方が、前に現在の配偶者とは別の方と結婚、離婚をしていて、その人との間に子供がいるかもしれないからです。
そこも調べないと、相続人の確定は不可能です。

そうすると、また一つ遡り、除籍謄本等を取得します。
除籍謄本とは、その戸籍にいた人が全員亡くなったり、他の市町村へ戸籍を移したりして誰もいなくなってしまった戸籍の謄本のことです。

そのようなことを繰り返して、亡くなった方の出生まで遡って戸籍を取得し、各機関に提出しなければなりません。

現在の戸籍では、親、子供、孫の3代が同時に同じ戸籍に入っていることは法律上ありえません。
しかし、昔の家制度があった時代の戸籍は、孫の世代まで、同一戸籍に入っていますので、戸籍謄本を取っても非常に複雑で読みにくくなっています。

このように、相続が発生したら、被相続人の戸籍を出生から死亡まで連続したものを取り寄せなければなりません。

この作業は非常に時間と手間がかかるものです。


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