遺言執行者
今回は、遺言執行者について、説明します。
遺言執行者とは、遺言者が死亡して相続が発生した場合に遺言書に書かれた内容を実現するために色々な手続をする人のことを言います。
遺言執行者は、遺言による指定か、家庭裁判所による選任によって決まります。
遺言執行者はすべての、遺言に必要というわけではありません。しかし、相続人間の紛争の防止や公平性の担保などの観点から、遺言を書く際には、遺言執行者を決めておくとよいでしょう。
また、遺言執行者は、法人などでも構いませんが、未成年者、破産者はなれません。
相続人や受遺者を遺言執行人にしても法律上問題ありませんが、それらの者は遺言に関して利害関係があり、他の相続人との関係であまりお勧めできません。
遺言執行者に適任なのは、相続関係の法律に明るい行政書士、弁護士などがよいでしょう。
次に、遺言執行者を必ず定めなければならない場合もあります。
遺言に、①非嫡出子の認知、②相続人の廃除、取り消しなどが指定されている場合には、必ず遺言執行者を選任しなければなりません。
①については、届出が必要なためであり、②については家庭裁判所への申立が必要だからです。
遺言執行者の指定を受けた者がその指定を受諾すれば、遺言執行者が唯一の執行権者になります。
ですので、遺言執行者があるときは、相続人は遺言書に書かれた財産を勝手に処分したりすることはできません。
遺言を書くときは、遺言執行者も決めてしまうことをお勧めします。
では。
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代表 行政書士 森 俊樹